看護学の研究者と看護師との違いは?

看護学の研究者も、看護師の国家資格をほとんど持っています。つまり、看護師です。ただ、一般に看護師というと、患者や住民が自分らしく健康生活(療養生活)を送れることを目的に、医療現場や地域や在宅の現場でお仕事をしています。
看護学の研究者は、看護分野の視点から人々の生活の質の向上をめざし、研究手法を用いて、個人や地域社会における健康課題の解決を目的に、その原因を探索や、課題解決へのケア方法の開発を行うことを仕事としています。

看護学の研究者はどのような場所でお仕事をしているのですか?

看護学の研究者は、研究機関や教育機関(大学)で活躍しています。また医療機関の研究所で活躍している者もいます。本サイトの一例である動画をご覧ください。

医学研究と看護学研究との違いは?

医学研究とは、病気の予防や診断、治療方法の改善、病気の原因の解明を目的として行われる研究です。
看護学研究とは、看護分野の視点から人々の生活の質の向上を軸に、研究手法を用いて、個人や地域社会における健康課題の解決を目的に、その要因を探索したり、課題解決へのケア開発を行うものです。看護学の研究分野には、子どもを対象にした小児看護学、高齢者を対象にした老年看護学、グローバルな視点で取り組む国際看護学、その他に急性期看護学、慢性期看護学、母性看護学、助産学、地域看護学、公衆衛生看護学、在宅看護学、精神看護学、遺伝看護学、ニューロサイエンス看護学、看護管理学、看護教育学など、さまざまな看護研究分野があります。本サイトの一例である動画をご覧ください。

看護学の研究者は、看護系大学を卒業してなれるの?

看護学の研究者の多くは、看護系大学を卒業して、大学院(博士前期課程・博士後期課程)を修了している者がほとんどです。大学院に進学する前に、看護職として一度現場で働き、その経験から研究課題を持ち進学する者が多くいます。
看護学の研究者の多くは、看護師(または保健師、または助産師)の国家資格を持っていますが、最近は看護学部以外の大学を卒業して、看護師の国家資格を持たず、看護系大学院に進学する者もいます。
現在、日本には約295校の看護系大学と、約217校の看護系大学院があります。

大学院は看護師として働きながら通える?

はい、通えます。
看護系大学院のほとんどが、社会人入学が認められています。ただ、認められていない大学院もあるため、受験を希望する大学院に事前確認をするとよいでしょう。

看護系大学院は何年間なの?

多くの看護系大学院は、博士前期課程(修士課程)が2年間、博士後期課程が3年間です。

看護系大学院の学費はいくらかかるのでしょうか?

設置主体が、国公立であるか、私立であるかによって学費に違いがあります。
国・公立の場合は、1年間でおおよそ60万円です。つまり、博士前期課程の2年間の場合は120万円、後期課程の3年間の場合は180万円となります。
私立の場合は、1年間でおおよそ150万円~200万円です。つまり、博士前期課程の2年間の場合は、300~400万円、後期課程の3年間の場合は、450~600万円となります。